『真夜中の雨』第4話

制作:TBS
放映:2002/10/31 
脚本:福田靖
演出:若松節朗
キャスト:都倉隆(織田裕二)30歳・水澤由希子(松雪泰子)29歳・泉田慶一郎(長塚京三)61歳・泉田俊介(阿部寛)35歳・泉田信哉(松岡俊介)28歳・安藤浩(石黒賢)38歳・広田マキ(田中美里)27歳・田中茂(佐戸井けん太)56歳・片桐邦夫(大沢樹生)30歳

サブタイトル「胸が引き裂かれる辛い思い出」(仮:水の記憶)

<ストーリー>

都倉が由希子の父だった植物状態の患者・田中(実は三輪忠志)に投与した薬物は、覚醒をうながすものだった。
でも、三輪に変化は見られない。
勝手に治療を始めたことを周囲から責められたものの、結局、都倉は熱川といっしょに三輪の担当医になった。
一方、俊介は三輪のことを院長に問いただし、月200万円の治療費は帳簿上のことであり、実際は21年間無料で世話をしてきたのは自分の医者としての良心だと言い切られる。
帳簿上の操作ができるのは事務長しかいない。
俊介は安藤に秘密にしていたことを問いただしたが、院長の指示だとかわされてしまう。
騒動の元になった三輪の治療記録を持ち出したのは自分だと謝りにきた香織を、頭ごなしにしかる院長。
そんな院長に、俊介は「オヤジは何もかも自分が正しいと思っている。実際はなにもわかっていないんじゃないか。」と言う。
一方そのころ、都倉の中学校時代の同級生片桐邦夫(大沢樹生)が借金にからむ傷害致死事件を起こして、都倉のもとへやってきた。
片桐は都倉に借金しにきたのだ。そうなることを見越した警察は、由希子に張り込みをさせる。
病院内にすでに警備体制がしかれていたことを知った片桐は逆上し、看護婦のマキを人質に最後の悪あがきをする。
そして、そのとき、都倉の悲惨な過去が暴露された。
親を亡くして親戚をたらいまわしにされ、ろくな面倒も見てもらえなかったこと、食べ残しの弁当を食べたり、アルバイトの金を溜め込み裏で金貸しまでする金の亡者だった・・と。
しかし、都倉は、自分がそのころ金が必要だったのは、親戚の元を離れ一人で生きていたからだ、と言い返し、怪我をしている腕を治療してやる・・と詰め寄って、片桐の傷ついた腕をつかみ、マキから離す。
片桐は逮捕され、周囲の好奇に満ちた目の中、内心を隠して平然と立ち去る都倉。
都倉のそんな過去を知った院長は、「貧乏人だったから、周囲とトラブルを起こすんだ」と軽蔑したように言うが、安藤は「貧乏が悪いんですか?」と言い返し、俊介は「問題は別にあるんじゃないですか。」と暗に病院側の体勢を問題にするのだった。
由希子も都倉の姿を見て、勇気を出して事故現場に赴き、新しい自分を見出してみる決心をした。
湖畔で合掌した由希子は、そばに都倉がいることに驚く。
都倉は、自分もこの場所で事故にあったもう一方の車に乗っていたこと、運転していたのは死んだ母ではなく、名も顔も知らぬ男であり、自分たち親子を見捨てて逃げ出していったのだと告白した。 三輪ならその男の顔を見ているに違いない、だからどうしても覚醒してほしい、自分は絶対その男を見つけ出してやる・・と決意を語る都倉だった。

<感想>

前回に比べ、なんだかまったり感が漂ってました。話の展開は結構急なのにね。
これが若松監督の演出のリズムなのかな?
もちろん!!織田くんにもホレボレと見とれたしね〜。(笑)
いやはや、惚れた者がはまる織田裕二は、年齢性別関係なく同じのようです。(激爆)

それは、こっちにおいといて・・もともとミステリー好きなんです。
『氷の世界』にも『眠れる森』にもはまりました。謎解きにね。
で、最終回、どっちも、なんやって〜ん!?(--;・・となった。(爆)
『真夜中の雨』が、最後にこうならないことだけを祈るわ〜。

院長に「貧乏は悪いことですか?」と思わず本心を語ったような・・まるで自分もかってそうだったと思わせるかのような安藤は、三輪の事件の全てを知っているのか?
院長になんらかの遺恨があって、あの病院を自分のものにしたいのか?
事故は故意に起こされたものなのか?<都倉ママが叫んでたもん「やめてー!」
その場から怪我した都倉母子を見捨てて立ち去った男は何者か?
交通事故でひとり立ち去るなんてね・・同乗していたことを世間に知られたくないわけでしょ?
都倉ママが織田裕二級の有名人だったのでなければ、その逃げた男が何かと支障をこうむる立場だったわけで、彼女たちと同乗していることがバレてスキャンダルになる・・。
ただの不倫じゃないよなぁ、結構な地位のあるヤツだよなぁ・・。
もしかして、第一話ででてきた代議士か?・・などと思ったりもしたわけです。
そして、当時9歳でありながら、どうして都倉は、その男の顔も名前も覚えていないのか?
初めて逢ったのがその日だった・・としか考えられないし。
何度かあった相手なら、少しは記憶してるでしょ。
母亡き後、自分の才覚で生きていけるくらい頭はキレるんだからさ。
対向車に乗っていた三輪は、その男を見ているのか?見たとしても記憶に残っているのか?
う〜〜ん・・謎が謎を呼んでいる状態です。
そして、都倉パパの存在は?
院長だったら笑えるなぁ・・・ビミョ〜に似た兄弟なんだもん。(笑)

ナースマキは、きっと安藤から都倉に気持ちが移りますね。(^^;
あの状況で、助けてくれない安藤、結果助けてくれた都倉・・・由希子が都倉に恋するワケより、よっぽどわかるよぉ〜。
恋人マキの気持ちが都倉に移ったとき、安藤はどう出るのでしょうか?それも楽しみ♪
深夜の医局で、「過去にとらわれるな」と由希子に言った都倉ですが、当然ながら自分もとらわれているわけで・・。
湖畔で「ここで人生が変わったんだよな・・」と言っていましたが、変わったのではなく、そこからそれぞれの自分の人生が始まったのではないか、と思っています。
由希子が刑事になり、都倉が医者になっていった理由・過程。
初回の由希子のぶしつけにも感じた「どうして医者になったの?」という質問は、きっとかなりなキーワードなんじゃないかと思ったのでした。

しっかし、都倉ママ、若かったよなぁ・・・。((((((^^;
ピアノを弾いている姿は高校生くらいにしか見えなくて、お姉さんかと思ってしまった。
なんとなく竹内結子ちゃんに似てて、いったいいくつで息子を産んだんだ〜!?(^^;
でも、今回最大の謎は、片桐がどうやって都倉の居場所をつきとめたのか、ということ。(爆)
都倉が、きっと忘れたいに違いない悲惨な生活だった子供時代の知人と連絡を取り合うとも思えないしねぇ・・。
中学校の恩師に年賀状でも出してたか?>都倉
それとも、当時貸した金をまだ取り立ててるのか?(激爆)
本筋にはカンケイないんだけど、すご〜く気になったのでした。(^^;
これは、片桐が初回の記者会見をテレビで見たのだろう・・とBBSでmayさんが教えてくださいました。すごく納得。(笑)

それにしても、織田くんって、薄幸な育ちの役が似合うと思いませんか?>ALL
多感な頃に親をなくし、ずっと一人で生きてきて、グレてもよさそうなのに、根性すわってるというのか、ものすごく努力してまっとうな道にいる・・みたいな人。
明るくしてても、ふとした瞬間にその陰影が感じられて、孤独な哀愁が漂うというのか・・。
無邪気なままノー天気に育ったと思えない、艱難辛苦に耐え抜いた不屈の闘志があってプライドの高い人に見えるんです。
表には出さなくても、そのことで性格に厚みが感じられる気がします。
司馬センセもそうだし、高岡淳平も、ハギワラ(兄弟いるけど)もそうだしね。
ぬくぬく育ってそうなのは、青島とこばへいくらい?
でも、カンチも親いたよなぁ、あ、森男も大阪に両親いるっていうてたなぁ・・。
などと、違う育ちのキャラもいるにはいるのですが、そういう思春期のような多感な時期に心に傷を受けたキャラが似合うなぁ・・と思っています。
子供のころに受けたトラウマで、一番わかりやすいのが親との死別でしょ。虐待も考えられるけど。
何も知らなかったころは、素の織田裕二も、似たような傷を受けた人なんだろうかと考えてました。(爆)
だから、そういうキャラをしっくり演じられるのか・・と。
実際は、まるで違う、ごく普通の家庭でノビノビ育てられた、どちらかというとええとこのボンボンらしいのにね。(笑)
これって、やっぱりのせいかな。
ま、そんなことをあれこれ考え出したところから、私の織田マニアへの転落が始まったんですけどね。・・・って転落か〜い!(激爆)

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