『真夜中の雨』第5話

制作:TBS
放映:2002/11/07 
脚本:福田靖
演出:松原浩
キャスト:都倉隆(織田裕二)30歳・水澤由希子(松雪泰子)29歳・泉田慶一郎(長塚京三)61歳・泉田俊介(阿部寛)35歳・泉田信哉(松岡俊介)28歳・安藤浩(石黒賢)38歳・広田マキ(田中美里)27歳・三輪忠志(佐戸井けん太)56歳・加山亜紀枝(八木小織)・橘真理子(高畑由紀子)

サブタイトル「森に消えた男の驚くべき正体」

<ストーリー>

都倉と由希子は、21年前の事故を詳しく調べるため、所轄の富士美署に向かった。
しかし、当時の事故記録はほとんど残っておらず、担当した刑事もいつ帰ってくるかわからないなどと言われ、まともに教えてもらえない。
「では、いつまでも待たせてもらいます・・」と一晩署内ですごす都倉と由希子。
その粘りに根負けした富士美署の刑事から、第一通報者の住所・氏名を教えられたふたりは、そこに向かい、当時の状況を聞く。
たいした情報が得られないままかと思われたとき、「どうしてあの事故現場に通りかかったのか?」と都倉が質問し、とある男から車がそこでぬかるみから出られなくなっているので助けてやってほしいと依頼されたことを思い出した。 その男こそ、都倉母子を見捨て逃げた男だった。
そして、その男のことは、都倉の母が勤めていた養護施設麓鳴苑で何度か見かけたことがあるという。
麓鳴苑はなくなり、職員も離散していたが、町にただ一人残っていた橘真理子を紹介してくれた。
しかし、彼女は、解離性胸部大動脈瘤を患っており、鎮静剤で眠らされたまま死を待つだけの身だった。
自分なら救える・・と思った都倉は、入院先の院長に、自分に橘を任せてくれるようかけあうが、面子をつぶされることになる院長は首を縦に振らない。
そのころ、泉田病院では、サイドビジネスで経営していた滞在型療養ホテルが大赤字を出し、経営が揺らぎそうになっていた。
その打開策のため、都倉は呼び戻され、病院を宣伝する公開オペをするよう命令を受ける。
だが、都倉は、指定された患者はまだオペする段階ではないと断った。
このままでは病院も自分も破滅する・・と必死の形相で頼む事務長安藤に、心あたりがある・・と橘のことを持ちかける都倉。
安藤は、すぐに富士美村まですっ飛んでいき、札束&土下座攻撃で、患者を獲得してきた。
多数のマスコミ関係者が見守る中、都倉は、オペを成功させる。
橘の娘葉子は、お礼の手紙と都倉母の映った写真を都倉に渡してくれ・・と、由希子に手渡した。
由希子は、その中の集合写真を見て愕然とし、都倉に渡す。
そこに映っていたのは、院長だった。
自分たちを見殺しにした男は泉田慶一郎だったのだ・・。
マスコミへの記者会見場に登場した都倉は、手術の成功を喜ぶ院長の手を凄絶な笑みを浮かべて握り返すのだった。

<感想>

うーーーーん。ツッコミどこ満載やな。(((((^^;
ドラマなんだから仕方ないかぁ・・と思いながらも、いいのか、この都合よすぎな展開。(--;
提示された謎がすぐ解決する早い展開は好感度大なんだけど、当たってほしくない予想通りなんだよね・・。
というわけで、今回は、いつも織田くんに甘ぁ〜い私<ウソツキ・・というつぶやきが聞こえる(爆)が、ちょっと辛口かな。

だいたい、目が覚めただけで大動脈瘤が破裂するかもしれないほど重篤な患者を、その病院で手術するならともかく、山梨から東京まで移動させることが可能なのか?
母から都倉母の話をよく聞かされたという娘から、もっといろいろ教えてもらえそうなのに・・。
21年前には生まれてなかったかもしれない若い子だったけど、昔の写真くらい見せてもらえただろうし。
もちろん、都倉は命を救える患者は救いたかったのだと思いますが・・。
あの富士美署の刑事も、何かワケがあってあの事故をうやむやにしようとしたのか・・と思われるくらいけんもほろろな対応だったのに、単にイジワルしてただけなのか?
最初に対応していた刑事が担当刑事だったに違いないよな〜。
ほんとに無視したいんだったら、「当時を覚えているものは、もういません。」と断れるほど昔の、21年前の事故なのに、一晩粘ったら教えるんだもん。
イジワルなんだか親切なんだか・・(((^^;
署内の1室を提供してもらってるし、ソファで寝ている由希子は都倉のコートではなく毛布をかけてもらってるし〜〜。(笑)●/~~〜_〇Zzz…
第一、事故現場の状況から、都倉母が運転していたかどうか、疑問点が出てきそうやん?
おまけに事故にあった車を運転していた謎の男が院長だった・・というのは、あまりに安易かと思って、別の予想をたてたのに、院長だったし。
写真を見る由希子の驚いた顔を見た瞬間、映ってるのは院長だな・・と確信し、「なんでやねーん!?(◎◎;」とテレビに向かって叫んじゃたよ。(--;
写真に映っているのが三輪だったら、それはそれで、都倉・由希子兄妹になってしまいそうで、都倉センセLOVEな由希子には辛い未来が待ってるんだけど・・。(笑)
こういうドラマは、自分のたてた予想を裏切られるのが快感なのにぃ・・・。ベタやがな。(;_;)
だけど、このベタな展開だったからこそ、ラストの都倉の表情になるんですよね。
第二幕が切って落とされた!・・・というところでしょうか。
やたらに「家族」にこだわる俊介もね・・「これでいいのか・・家族なんだぞ」なんていうけど、家族全員で食卓を囲めるんだから、いいほうじゃ〜ん。(爆)<ま、これも伏線かも

成功するにきまってるのに、手術シーンでは、大丈夫かな・・とドキドキしちゃいました。<オペシーン好きσ(^^;
織田くんの表情の凄さは言うに及ばずで、各所で見とれ、ラストも「げ・・・謎の男は院長かよ・・」と思いながらも、その後の都倉から目が離せず、テレビににじり寄ってしまった。(笑)
ドアを開けて逆光のなか登場するシーンで終わりかと思ったら、その後の殴りかかりそうな勢いの顔、握り締めたこぶし・・そして、あのラスト!
いやぁ・・ほんと最後の顔は凄かった!!(*^o^*)
麓鳴苑の昔の説明は、ナレーションっぽかったけど。(笑)
ええ〜?!な展開の甘さへの不満をぶっ飛ばして、放映終了直後に「やっぱり織田裕二最高!」とメールしちゃった♪
大赤字出してうろたえる安藤の姿もよかったし、「ちっとは働けよ、警察クビなんで〜」な由希子だけど魅力的でした。
なんだか、役者と演出がよければ、ドラマはなんとかなるんじゃないか、と思ってしまったよぉ。((((^^;

今後の展開で気になるのは、事務長の安藤。
いったい、彼にはどんな事情があるのか・・都倉とどうからんでくるのか。
都倉母の苗字が「カヤマ」だったのも気になるし・・。
あの事故が故意に起こされたものだったのか、ほんとの事故だったのか・・。
なぜ院長は、都倉母子を見殺しにして逃げたのか・・。

きっと、ここで第一幕終了。
これまでの早い=予想どおりの(^^;)展開は、本題への前振り、序章にしかすぎなかったのではないか・・・と思います。
普通のサスペンスドラマだとここまでを11回でやるわけだから、それはちょっと?なご都合主義的な部分も仕方ないのかも。(^^;
それなりに細かく伏線がはってあって、それをきちんとクリアしていってるんだから、まんざら悪い脚本でもないんだろうな・・・。<相変わらず、エラソー(爆)
さぁ、次回からは、第二幕。
これまで多々あった「こんなこと言うか?」な由希子のセリフも、きっと視聴者への説明役をしていたんだろうと思いますが、この調子で後半やられると厳しいかも。
第一幕・犯人捜しのサスペンスドラマ。第二幕・その後の人間模様・・なのではないかと思っています。
そうなると、あまり説明的なことを言われると、鼻白むんだよね・・。
「ほのめかし」程度で見ているこちらに下駄を預けてほしいなぁ・・と欲張りなことを考えています。
ああでもない、こうでもない・・と考えるのが面白いんだもん。
織田くんの言う「一粒で二度おいしいドラマ」・・「二兎を追うもの一兎を得ず」にならないことを祈ります。
都倉の『顔を見たこともない父親』が院長だった・・・に1万カノッサだけど、当たったら当たったでぶ〜〜〜〜いんぐしそう。(爆)
ここまできたら、いっそ安藤も院長に捨てられた息子だった・・という説はどうよ?(笑)
どんなぶ〜いんぐな展開でも、心情をきっちり描いてみせてくれて、感情移入でき、ENDマークが出たときに「ヤラレタ・・」とつぶやけるドラマであってほしい。
織田くーん。信じてるから、最終回でガックリさせないでね〜〜。
とはいえ、織田くんだけにプレッシャーかけてもなぁ・・。しかも、ここで言うても。(爆)

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