『冗談じゃない！』

• 『織田裕二40歳目前リストラ男』(日刊スポーツ）

3/26行われた制作発表の様子はこちら→織田裕二「冗談じゃない！」関白宣言
動画は、公式サイトで♪

制作：TBS
放映：2007/04/15〜06/24　日９（全11回）
脚本：伴　一彦
演出：土井裕泰・石井康晴・川嶋龍太郎　
プロデューサー：伊與田英徳
主題歌：織田裕二「Hug,Hug」(2007/4/25発売）
共演：上野樹里、大竹しのぶ、飯島直子、田中圭、ほか
役名：高村圭太（40）

サブタイトル

ストーリー

1. 大手電機メーカー・パシフィック電機に勤めるエンジニア高村圭太（織田裕二）は40歳にして、フランス育ちの20歳広瀬絵恋（上野樹里）と結婚することになった。
   若い恋人に振り回されながらも、フランスに住む両親から結婚の許しを得るというけじめをつけようとニースを訪ねるふたり。
   そこで偶然出会ったのは、20年前に別れた恋人理衣（大竹しのぶ）。
   翌日、絵恋の実家に行くと、出てきた母親は理衣だった。
   唖然呆然愕然とする圭太。
   それでもなんとか結婚式もすませ、帰国してみると、勤め先は大赤字で5000人のリストラ決定の報道がなされ、圭太も熊本の営業への転勤を打診される。
   これまでの実績を認めてくれないのかと憤然として、家に帰ると、なんと、突然フランスから理衣がやってきて、「泊めて！」と同居し始めた。

2. 元恋人の義母と同居する羽目になった圭太。
   昔の関係が絵恋にバレやしないかと、ヒヤヒヤ・ドキドキするが、理衣は、かえって面白がっている様子。
   左遷された会社には、絵恋に内緒で退職届を出し、再就職先を探すがうまくいかない。
   家事を担う理衣は、掃除中に圭太の書き損じた退職願を見つけ、失業したことを知る。

3. 絵恋は、圭太が自分に内緒で会社をやめたことを偶然知るが、彼がそのことを黙っていたことに対して怒る。
   そんな絵恋を理衣は「圭太さんの気持も考えろ」と諭し、圭太には再就職先を紹介する。
   それは、これまでとまるで縁のない食品会社で、しかもシステム管理部門だったはずが、系列のファミリーレストランに配属されることとなった。
   一旦は断ろうとした圭太だが、飾り物、置物ではなくパートナーでいたい、と失業した圭太を助けようとアクションヒーローショーのアルバイトをする絵恋のためにも就職することにしたのだった。
   配属されたベルファミーユは、かって圭太に一目ぼれした冴子（飯島直子）が店長だった。
   最初は圭太を大歓迎した冴子だが、絵恋という妻がいることを知ると鬼上司に変身する。

4. 理衣が日本にきたのは、夫・広瀬（草刈正雄）の浮気が原因だった。
   そのことを知った絵恋は、父に会うためにフランスに戻ってしまい、圭太と理衣はふたりきりになってしまう。
   絵恋につれてこられた広瀬は理衣に土下座して謝るが、理衣は聞き入れず、隣の山田家に引きこもってしまう。
   広瀬から理衣との馴れ初めやその思いをきいた圭太は、理衣を説得し、広瀬が待つホテルに連れていくが、なんとそこで浮気相手のセブリーヌ（リサ・ステッグマイヤー）を迎え入れるところに出くわし、圭太は思わず広瀬を殴ってしまった。

5. 広瀬の浮気現場を見てしまい、意気消沈した理衣。
   圭太と家に戻ると、フランスから両親を心配した絵恋の妹たちがやってきていた。
   両親が仲直りしなかったのは、理衣が最近再会したという元カレのせいではないかと疑った絵恋たちは、理衣を尾行し、取引先の杉田（高田純次）から、理衣と圭太が密会していたことを聞く。
   圭太が元カレではないかと疑った絵恋は圭太を問い詰めるが、そのとき理衣が現れ、人違いだとごまかす。

6. 圭太が妻帯者であることを知って自棄酒を飲む冴子と理衣が偶然であって意気投合し、理衣は、冴子に「相手に妻がいようと自分の気持ちに正直になるべきだ」とけしかける。
   一方、圭太は店でクレームをつけてきたおばあさんへの態度が悪い、お客様第一にしろと冴子から怒られるが、納得いかない。
   が、自分もはいった店で同じ対応を受けて、冴子の言うことがわかる。
   そんなとき、その店に冴子がやってきて、圭太は冴子とふたりのところを友田に見られ、ツーショット写真を絵恋に送信される。
   冴子の好きな相手が圭太だと知った理衣は、家に冴子を招待した。

7. ある朝、圭太は洗面所で結婚指輪を失ってしまい大慌て。
   絵恋が、圭太に結婚指輪を失くしたら許さない！と宣言していたからだ。
   どこを探しても見つからず、いよいよ白状するしかないか・・とあきらめていたとき、理衣が同じ指輪を買ってきてごまかす。
   が、折悪しく絵恋が指輪を見つけてしまい、｢失くしたことより嘘をつこうとしたことのほうが許せない！」と家を飛び出して、友田（田中圭）と一晩すごしてしまう。
   翌日帰ってきた絵恋。
   迷惑をかけたことを謝りに言った圭太に、友田は｢何もなかったと思うんですか？」とたずねるが「何かあったら絵恋は家に帰ってこない」と、圭太は言い切る。

8. 学生時代、理衣が圭太の恋人だったと思い出してしまった山田（田口浩正）。
   圭太はごまかすが、絵恋には言わないから、と山田に言われる。
   そんなとき、絵恋の妹たちと山田の息子・朗（荒井健太郎）を連れて遊園地に出かける羽目になってしまった。
   ところが、一番下の妹・未恋（森迫永衣）と朗が迷子になってしまう。
   仕事に出かけ連絡がとれないまま夜遅くまで帰宅しなかった理衣を圭太は責めるが、寝言で父親を慕う未恋の姿を見て、理衣はフランス帰国を決意する。

9. 理衣と妹たちがフランスに帰り、ようやくふたりきりの新婚生活を楽しめると思った矢先、圭太の母・静子（白川由美）がやってきた。
   20歳年下の恋人と結婚しようとしている静子だったが、相手が金目当てなのではないかと疑る圭太は大反対。
   会社を経営しているという相手の名刺を頼りにその場所へいってみたが、そこは跡形もなく、ますます圭太は静子がだまされていると思ってしまう。
   静子は年齢のサバを読み、相手はバツ２で会社は倒産してしまっていたこと、と嘘をつきあっていたが、お互いの気持ちに嘘はなかった。
   嘘の上に本当の幸せはありえないというふたりを見て、圭太の気持ちに変化が起こる。

10. 理衣が離婚しようとしているのは、元カレと結婚するからじゃないのかと疑う絵恋に、それは絶対にない、自分が元カレだから・・と告白した圭太。
    母からも夫からも隠されていたことにショックを受ける絵恋は、指輪紛失騒動とは打って変わった放心状態で、一見穏やかだった。
    なんとか理衣と広瀬の仲を修復させようと奔走する圭太だったが、その姿を見た絵恋は、「さようなら」と書いた紙と結婚指輪を置いて家を出てしまった。

11. 理衣といっしょにいる圭太を見てふたりがまだ続いていると誤解し、家を出た絵恋だったが、両親から関係修復ができたのは圭太のおかげだと聞かされる。
    誤解は解けたものの、家に戻りづらい絵恋。
    理衣に連れられ、ようやく家に戻ったものの、今度は、ベルファミーユ閉鎖の危機にさらされ多忙を極める圭太にほったらかしにされてしまう。
    自分が圭太のパートナーでいいのか、と思った絵恋は｢実家に行く」と言い残して、家族でキュベリエの宣伝に出る予定をキャンセルして姿を消した。
    フランスに帰ったのかと大慌てで成田にかけつける圭太だったが、間に合わず落胆。
    そこに伊豆のワインセラーにいる理衣から連絡があり、圭太も家族なんだから宣伝に出るよう言われる。
    仕方なくその場に行くと、絵恋がいた。
    ワイン畑で改めてプロポーズする圭太。
    1年後、ベルファミーユは継続、発展しており、圭太と絵恋は1年ぶりに新婚旅行に出かけた。おしまい。

感想

1. 日曜9時、お気楽に楽しめるコメディ系ホームドラマです。
   ただ1点、素朴な疑問が・・・・。
   絵恋って、誰の子？(^^;
   ママは、圭太が20年前に別れた恋人理衣。
   パパは、広瀬壮平（草刈正雄）のはずなんだけど、圭太と別れてすぐフランスに留学、留学後すぐに出会って結婚しても絵恋が生まれるのはその1年後。
   せいぜい19歳のはずだと思うのですが、圭太は、「絵恋が１０代だったら恋愛対象にしてなかったよ」なんて言うしー。
   圭太と理衣はプラトニックだったそうなので（笑）、圭太がパパということはないはず。（パパだったら怖すぎ。韓ドラの世界・爆）
   別の人の子を妊娠してフランスに渡ったんだろか、すんごい早産だったんだろか・・・
   なんてつまんないとこにひっかかるんだ、私は。
   と思いながらも、圭太が42，3歳の設定で、20歳のときにつきあっていた彼女が理衣だった、ということなら、こんないらんことは考えなくて、スッキリ楽しめたのに！！ と思うのデシタ・・・(T_T)

   というすんごく大きなことなんだけど、でも大筋に関係ないので、細かいっちゃ細かい点は無視してみると、なかなか面白かったです。
   20歳らしい子供っぽい奔放さがかわいい絵恋。
   そんな年若いヨメに振り回されながらも、デレデレする圭太。
   見ていてほほえましいカップルぶりでした。
   織田くんて、童顔なんだね。気づかなかったけど(^^;
   Wスコアの夫婦なのに、そんなに違和感がないし、案外お似合い。
   ベタベタしちゃって、このぉ(*^0^*)
   そりゃ、うれしいわな〜〜〜(^^;なんて、笑いながら見ちゃいました。
   隣にすむ大学時代の友人山田（田口浩正）の家から戻り、絵恋をソファで抱き寄せるシーンは、ほんとに愛しいーーー♥って感情が伝わってきました。
   （ここは、土曜の再放送ではカットされていて残念）

   また、娘以上に奔放で、小悪魔な理衣の大竹さんがハジけていて最高です。
   いきなりじゃ驚くだろうから、と前日、町で圭太をつけまわして偶然を装い出会うシーン。
   いやぁ〜〜この年でピンヒール履いて走れる、って凄いよーーー！＜そこかいっ(^^;
   女優は凄い！と変なとこで感心しました((^^;
   それはともかく。
   「別れた恋人が忘れられなくて、今まで結婚しなかったの？」（理衣）に、ぷぷ。
   「そんなんじゃない！」
   ムキになる圭太で、思わず爆笑しちゃった織田不孝者です。
   残念ながらこの部分も再放送ではカット(T_T)
   さすがに1時間10分のものを1時間にするとカット多いね。
   カットも多いけど、Gコード予約していたのに尻切れトンボな終わり方していた再放送。
   予約が変になっていたのかなぁ？（謎）

   ぶどう畑でのパパとのシーンは、じわっときました。
   「絵恋が生まれたときに植えたぶどうです・・娘をよろしく」
   って(T_T)
   娘を想う気持ちにジーーン。花嫁の父はつらいわ。

   ウエディングドレスを着た絵恋に背中を押されるように、理衣に「絵恋さんを幸せにします」と言った圭太。
   「覚悟はあるんですね？」（理衣）
   実際、すごい覚悟が必要でしたね(((^^;

   筋には全然関係ないけど、絵恋の実家の洗面所においてあるハンドソープはロクシタンでしょうか。
   どうでもいいトコに目がいってる私。
   広くて掃除が大変そうだけど、とってもステキな実家でした♪

   帰国してみるとリストラの嵐が吹き荒れ、フランスにいるから滅多に逢うこともないと思っていた義母・理衣は転がりこんでくるは、しかも隣にはふたりの恋人時代のことをよく知る大学の同窓生が住み・・・と波乱の幕開け。
   「冗談じゃない！」連発の圭太でしたが、圭太をもっともっと窮地においやってください。←これは、冗談ではなく本気♪

2. これまでの業績を評価してもらえず左遷されてしまったことで意地になり、あっさり退職してしまった圭太。
   自信満々で再就職に臨むものの、いくら優秀なエンジニアであっても、40歳の年齢ではどこも雇ってはくれません。
   ぐぐ・・・
   見る直前まで、たまたま『今日、ホームレスになった　１３のサラリーマン転落人生』なんて本を読んでいたものだから、悲惨な末路を想像しちゃって、笑うに笑えなかったわ(((;_+
   新婚の妻もいるのに、早まったことを・・・といっても、大学に通う絵恋を残して熊本転勤も受け入れがたいわなぁ・・
   サラリーマンて辛いね。

   家には元恋人の義母が居候。
   昔の関係がバレやしないかとハラハラしている圭太を尻目に、理衣は、一向に気にするふうもなく、かえってドキッとさせて楽しんでいる様子です。
   最高やな、このキャラ（笑）
   いまさらですが、まじ、このふたり上手いわぁ。＜言うまでもありませんが、織田くんと大竹さんです
   会話しているだけで回想シーンがあるわけでもなんでもないのに、昔のふたりの様子がありありと目の前に浮かんできました。
   カノジョに翻弄されるのが好きなんだね（笑）＞圭太
   小悪魔は魅力的♥
   ただ、ピアニストになるのをやめたのか・・といわれてピアノを弾くシーンは、実際に弾いていないのがバレバレ(((^^;
   が、しかし。
   その後、実際に大竹さんが弾いていたことが判明したのでした！（驚）
   ピアニストになるはずだった人が弾いてるようには全く見えなかった、という点では、最初の感想と何ら変わりはありませんが。
   ピアノを弾くのは、断然、娘のほうが上手いよ（爆）＞理衣
   でも、このバーのシーンはすごくよかったな〜〜。
   若い、というより幼い絵恋よりも年上の理衣とのほうがしっくりしています。
   いやいや・・・両手に華だねーー（笑）＞圭太
   冗談じゃない！ってか。

   そんななか、絵恋から「うそつき、うそつき、うそつき！」と、殴られてしまった圭太。
   さて、何がバレたのでしょうか。
   秘密が多いと大変だねーーー（笑）
   たぶん、仕事のことだと思うけど、次回は、どういうふうに困らされるのか、楽しみ♪

【最終回を見終わっての感想】

織田裕二主演でなければ、最初から見ようとも思わない設定のドラマでした。

母が亡くなってから、ドラマを見る習慣がなくなり、80年代のドラマはほとんど見ていません。
93年秋、『振り返れば奴がいる』の再放送で織田ドラマにはまるまで、主だったドラマも見ていないといってもいいくらい。
『男女七人〜』も『ふぞろいシリーズ』も見ておらず、たぶん、これからも見ることはないと思います。
だから、理衣が昔のドラマと同じようなキャラといわれても、さっぱりわかりません。
バラエティや報道番組とちがって、ドラマをながら見できない不器用なヤツなので、真剣に見てしまうから何もできません。
だったら見なくていいか、と思う自分は、本来ドラマ好きではないと思います。

『渡る世間は鬼ばかり』の脚本家の言葉だったか、TVドラマは画面に背中を向けていても流れがわからなければならない、という話を聞いたことがありますが、私にはありえません。
王道ドラマというのは、そういう画面を見ていなくてもわかるドラマなんだろうと思います。
私は、『渡る世間〜』のような、どこの家庭でもあると思える家族内の確執、コップの中の嵐的ドラマは苦手です。
このドラマはそういうものではなく、日曜の夜、家族みんなで楽しく見られるホームコメディということでしたが、登場人物の誰にも共感できず、魅力を感じられませんでした。

最初は、かってつきあっていたことを脅しの種にして圭太をからかう理衣を、面白がって見ていました。
ですが、だんだん度がすぎるように思えてきました。
夫の浮気が原因で家出をし、元カレと結婚した娘の家に転がりこみ、夫が迎えにくると隣の家に閉じこもる。
そのとき、隣の息子・朗のランドセルを、乱暴に手渡すのではなく、放り投げたシーンが決定的でした。
身内にならまだしも、ヨソさまの、しかも子供に対する態度じゃないだろう、と思ってしまったのです。
かわいい小悪魔なんじゃなくて、自分のことしか考えていないわがままなヤツ。
身勝手なだけの人物に思え、その後、娘を諭すシーンでも、「あんたが言うな！」って思ってしまったくらいです。

一方、絵恋の父親・広瀬。
日本まで誠心誠意謝りにきたのかと思えば、妻がくると予想できるホテルに、フランスにいるはずの浮気相手をよんでいる。
ばっかじゃないの？！
アホは許せますが、正真正銘の馬鹿にはあきれてものもいえません。
元カレ･圭太に広瀬を殴らせる設定にしたかったのでしょうが・・後半、離婚を言い出され、圭太へつらつらと理衣への愛を語っても、『巧言令色少なし仁』は、この人のためにある言葉だと思えてしまいました。
復縁したところで、ほとぼりが冷めたら元の木阿弥だと思えます。別にかまわないけど。

絵恋。
まったくのお子ちゃま。
絵恋のほうも圭太のほうも、つきあうだけならまだしも、なぜ結婚までしようと思ったのか、さっぱりわからない。
圭太への愛情が、さほど感じられませんでした。
飾り物の奥さんじゃなくパートナーになりたい、と言ったところはよかったんだけどなぁ。
だから母と圭太の関係に悩み、楽しかった過去を思い出す回想シーンでも、彼女の哀しさ、切なさがいまいち伝わってきませんでした。
何を見ても泣けるベタな私なら、絶対滂沱するハズのシーンなのに。
そんなに悩んだ圭太と母との関係もあっさり納得したかと思えば、今度は仕事で忙しい夫への不満ですか。
さすが、あの両親の娘だけあって、自分のことしか考えてないよなあ、と妙な感心をしてしまいました。
結局、不満と思わせておいて、自分の至らなさを感じているという設定だったのだけど、こういう思わせぶりな展開は、ドラマの常套手段なのかもしれませんが、見ていてあまり気持ちいいものではありませんでした。

さて、一番肝心の圭太。
理衣とつきあっていたことを言い出せなかったのは、絵恋を傷つけないため・・と言っていましたが、彼女を傷つけないためというよりは、自分が嫌われたくない、という保身にしか思えませんでした。
ここを、必死に絵恋を守っている、と感じられればよかったんだけど。
そう思えなかったところが、あかんねんなぁ(T_T)＞じぶん

半年ほど付き合ったプラトニックな恋人理衣に振られたと思い込んだことが原因なのか、40歳まで独身というのも、実は自分の性格に問題ありだったんじゃないかと思えてしまうほど、あまり魅力的ではなかったです。
絵恋に対しても、君のいない人生はありえない・・・というほどの愛情を感じられなかったし。
かわいがるシーンは、すごく愛しく思っていることが伝わってくるのですが、全体通すと、「え？どこに惚れてるの？」って感じ。
年齢差もあるせいか、最後まで上から目線の言葉に、けっこうムッとしてしまいました。

どんなキャラでも命を吹きこみ、ドラマで描かれていない部分まで想像でき、終わったあともどこかで生きているんだろうなあと思える人物像を作り出すのが織田くんだと思っています。
でも、圭太の描かれていない部分が、いまいち想像できないんだよねぇ・・。
第二回のバーのシーンは、決してお似合いとは思えない大竹さんと織田くんが、きちんとカップルに見えて、過去の恋人だったふたりが彷彿とでき、よかったんだけどな。
圭太は、織田くんの魅力をいかせていないように思いました。
というか、もしかして、織田裕二がやったからこういうキャラになったのか？
だとすると・・・・・。

ハートフルホームコメディのはずが、少しもハートフルに感じられなかったところがつらかったです。
他人のことを思いやった行動がドツボにはまりあたふたというのではなく、みなが自分のことしか考えていない行動をとってジタバタしていたように思えたせいかもしれません。
自分がイッパイイッパイな生活なので、自由奔放に好き勝手な行動をとる人をほほえましく見守る余裕がなくなっているのかも。

出演者はみな芸達者な人ばかりで、ストーリーもテンポよく進むのだけど、どのエピソードにも奥行きが感じられず、薄っぺらに思えました。
バランスが悪かったのかなぁ。
豊富なエピソードで枝葉末節ばかり茂っていて、幹が見えなかった、というか。
そのエピソードの取り扱いがもっと違えば、と思えるところもありました。
たとえば、第八話で、遊園地で遊ぶシーンや迷子になった子供たちを捜すシーンは長すぎてだれる。
反対に警察に援助交際と疑われたシーンはあっさりしすぎ。
せっかくの年の差をいかして、絵恋まで援助交際相手と誤解されてしまうほうが面白かったのに、なんてね。

最終回、大学の友人から誘われた専門分野の仕事を断り、つぶれかけたファミレスの仕事を選ぶ、というのも、そこまで人間相手の仕事に魅力を感じていることが伝わってきていないので、唐突な感じも受けました。
もちろん、これは、クレームばーさんのことがあったからだろうとは思うのですが、ああ、と理解できても心に響いていないんです。
そうして振り返ってみると、一応、どのシーンにも存在理由は感じられ、たぶん、過不足ないエピソードなのだろうとは思えます。
でも、なんかなぁ・・・
いまいち響いてこなかったなぁ・・・

これは、私が根っからのドラマ好きなわけではなく、鑑賞力に難ありだからでしょう。
結局、何が言いたかったのか、最後までよくわからなかったし((^^;
家族がいるからがんばれる、かなぁ？
第六話。冴子とのエピソードで、あ〜これは40まで独身を通してきたプライドの高い圭太が、うるさくても家族のよさを感じるドラマだったのか〜〜と思えたんだけど。
すぐにまた自分の中で迷走をはじめてしまいました
そう思うと、第六話が一番よかったかな。

結局、毒にも薬にもならないドラマに感じられました。
織田裕二主演、一癖あると思っていた織田ドラマがこういうドラマになってしまったことが、一番の『冗談じゃない！』です。

フルマラソン3往復したくらいお疲れの織田くんには、冗談じゃない！感想で申し訳なく思います。
ただ、そんな私でも、よかったと思えたところもいくつかあります。

・樹里ちゃんに対してかまえていない織田くん。
抱き寄せるシーンなど、肩に力がはいっていなくて、とても自然でした。
やってる織田くんが照れると、見ている側もこっぱずかしいので、これはよかったと思います。
新妻と幸せそうな織田くん（違）のデレデレする姿は新鮮で、大竹さんとのからみより樹里ちゃんとのシーンをもっとたくさん見たかったな。
ただ、こういうシーンがあると、偏執的熱狂的ファンの方が掲示板に汚物を振りまかれるので、対処するのが大変でしたけど（怒）
ええやん、織田裕二じゃないんだから〜！

子供といっしょに見ていても、気まずい雰囲気になるようなラブシーンもなく、さすが日曜の夜、家族全員で見られるドラマを目指しただけのことはあります。
が、うちの子は、少し見ただけで、『県庁の星』をドラマ化すればよかったのに、と言い捨てて部屋を出て行ってしまいました＜おいっ（＾＾；
織田不孝者の子は、織田不孝（（（（＾＾；

・樹里ちゃん
最初は、のだめを思わせる絵恋でしたが、最後は、お子ちゃまながら、一生懸命なかわいい絵恋になっていたと思います。
20歳も年上のおじさんと結婚しようと思うほどのファザコンには見えなかったけどね（＾＾；
まぁ、織田くんもそんなにおっさん臭くないから、けっこうお似合いのカップルに見えましたよ♥＜ファンの欲目

・ドSな冴子（飯島直子）
お目目ハートな冴子もよかったけど、圭太が妻帯者、しかも妻は20歳と知って豹変する冴子が面白かった♪
仕事にかける情熱も、Sながら理不尽でないところも、登場人物のなかで一番好きになれる人物でした。

・友田(田中圭)の変顔。
けっこう好きでした。
絵恋と一夜をすごした後の、妙に意味深なはにかみ顔もGoodでした。
何もなかった、のにね(^^;
何かあればよかったのにー（笑）
って、そういうドロドロ系は、このドラマには似合いませんね。
圭太との対決シーンもよかったです。

・主題歌＆タイトルバック
歌も、イラストも、ほのぼのした感じがよかったです。
『Ｈｕｇ，Ｈｕｇ』も大好きです♪

・ずっと女の子がほしかったけれど、子供が娘じゃなくてよかった、としみじみ思えたこと。
あんなに口々に勝手なことばかりしゃべりまくるうるさい子たちとは、1日ももちません・・・

以上。
「これでもファンなんだよ、それがさ。」
で、エラソーな感想ばかり述べましたが、フルマラソン3往復、お疲れ様でした。
次回作に期待して、いいよね？＞織田くん

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