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10代の終わり、映画を作る側になって「映画を見るか?」と聞かれたが、「日本映画は見ない、デートに使う奴なんかいない。」
と言い切った。
当時は、マニアックなものか子供向けしかなくて、見たいものはハリウッド映画しかなかった。
日本映画には、むずかしくていれてもらえない感があった。
映画館のインフラも雰囲気も悪く、行く気にならない、ときっぱり言っていたそうです。
インフラ整備からやらないと、といっていた。
今は全然変わったが、そこが変わったのは、そういう作品を作りたい人が増えたんじゃないか。
エンタテイメントで、日本人がより面白いと思える映画、自分が見たい映画、友達に自慢できる映画が作りたかった
あいつがやってるんだったら見てやろうかな、で観てみたら意外性があり驚いた、というものも作りたい
映画は何をやってもいい自由があると思う。
伝えたいメッセージをどのように伝えるか追求していきたい。
せっかくこの職業についたのだから、なんとなくの作品だけは作りたくない。
ドラマを映画化した理由・・これには毒があるから映画に向いている、とず
っと勧めていた。
10話くらいでみんなが映画でもいけるんじゃないかと思いだした。
規制がない状態で作ったものを自分が見たかった。
不特定多数、見たくない人まで見ている人に気を使うドラマの制約なしに作りたかった。
興行成績1位はもちろんうれしいが、見てくれた人が多いという意味でうれしい。
毎回1位になりたい。順位はどうでもいいが、たくさんの人に見てもらいたいから。
視聴率的にはたいしたことがなかったが、インターネットの世界では熱狂的に盛り上がっていたことを記憶している。
踊る以前は、映画監督や映画会社が主になって作られたものだったが、『踊る』からは視聴者に求められているものを作ろうとしている。
そこに亀山さんのセンスが光る。
98年にOD1が成功して、触発された映画が市場に出回る前、宮崎アニメの大ヒットがありながらも、2002年までは日本映画は低迷していた。
地上波各局からOD1に触発されてTVドラマの映画化が始まり、2002年から日本映画が興隆してきた。
『冷静と情熱のあいだ』では、デートでたくさんの若いカップルが観にきていた。
それまでは、ハリウッド映画だった。
デートに使える日本映画、日本映画のイメージを変えた作品だった。
シネコンがもたらした影響。
93年にオープン。
シネコン以前は、洋画邦画の映画館は別々だった。
シネコンではどちらもかかるので、予告編を見ることができる。
映画会社を意識することなくシネコンで見ることになった。
96年に映画観客数最低人数を記録、98年公開のOD1で日本映画の復活がはじまった。
昨年末、3D登場、大ヒットにより、映画というものがスペクタルである、日常のものではない、ということを思い出させた。
ハリウッドは世界中に発信するためわかりやすいものを作らなければならない制約があり、ある意味アメリカ固有の映画文化を犠牲にしている。
今後は、中国発の映画に注目しなければならない。
米中巨大な映画の間で、日本映画はどのようにアジア市場に向けていくのか、今のままではむずかしい。
日本映画に与えた功罪
自信を失っていた映画界に、面白いものを作ればお客さんは来るという自信回復のきっかけになった<功
シネコンでのヒット映画のシェアを増やしたことで小さい映画を押しだした<罪
日本映画界の遍歴
撮影所システムが働いていた時代は、スターシステムを確立するために、脚本がかかれスタッフがスターを囲んで受ける型に磨きをかける。
撮影所システムが崩壊したあとは、監督が作りたいものを作り個性的なものができるようになったが、
全部が傑作かというとそうでもない。
それをとりもどしたのがTV局の参入
くやしいが、大作を作る余裕があり、ヒットさせる力もある。
ヒットさせる力のあるプロデューサーがでてきた。
撮影所システムと同じシステムを確立した。
これまで映画が作っていたオールスターキャストのものをTV局が作っている。
TV局映画がほめられない理由
商業主義の映画は作りたくない<踊るへの批評
作家の主張が鮮明でないと評価されない。
映画人は自分を野党だと思っている。
TV局を体制側だと思っている。
映画の情報性、おもしろくする、面白がらせ方が洗練している。
エリートVSヒラの対立。その対立のなかでがんばる、というところが面白い。
世の中はおもしろい、警察でさえ面白いと思わせてくれる。
対して、小津安二郎の情報性は、自分たちは面白い仕事をしているが世間一般のサラリーマンは面白くない仕事をしているに違いないという偏見がある。
TV局の人は、世間からみると面白い仕事をしていると思われているが、実際はそうでもないだるう。
でも、どこかおもしろいものはないか、警察ではどうか・・と想像しており、想像力が豊かなんだろうと思う。
この方、公開前夜にお亡くなりになりました・・・(_m_)
捜査一課と所轄刑事の物語。
仕事の内容などは家族にも言っていなかったのに、ある日突然奥さんから「管理官っているの?」と言われびっくりした。
管理官という言葉すら一般的ではなかったので。
当時、捜査本部捜査一課にいたが、四谷警察署の食堂のおばさんに本部からきたというと「ああ・・捜査一課の方、本店ね」とさげすんだ眼で見られた。
そのおばちゃんは、アンチ室井さんだった・・・
所轄が苦労しているのは本部にいためつけられていると思いこんでいた。
本部がいばっているわけではないが、捜査一課は殺人のプロ。
だが、所轄はいろいろな事件を扱うので、本部の人がいばってみえる。
聞き込みにいったとき、本部の自分には答えてくれず、所轄の若い人にむかってしか答えない人もいた。
世間にそこまで浸透しているのか、とショックだった。
「事件は会議室で起きているんじゃない、現場で起きているんだ」
これはまさにリアル。
朝8時半から会議があり、いろいろ情報が出るが、午前中いっぱいかかり、事件の捜査するより会議に時間がかかってしまう。
極めてリアルな一言であるが、みんな思っていてもいえない。
叫ぶところがドラマ。
功
これほど斬新な着眼点で警察を市民に慣れ親しませたところ
ほんとの警察が踊るにリンクしようとしている・・・東京湾岸署
身近な警察になろうとしている。
罪
あまりにもヒットしたゆえに、間違ったイメージが浸透している
聞き込みのとき、食堂のおばちゃんの白い眼・・・
伝える側の責任じゃないか、というところまで考えてほしい
TVドラマ時の印象。
エヴァンゲリオンがブームだった。
当時としては面白いがひっそりみていた。
従来の刑事ものは全部所轄の物語だったが、刑事ものではあるが、本店と所轄の関係があり、サラリーマンものに近く身につまされる感じがおもしろかった。
大きいドラマより、バラエティ番組のようなコネタ大人数が出てくる作りにしている。
映像ではバラエティ・・なところが見続ける理由
TVドラマを映画化するにあたって、これまでは、せっかくだから、と本格化しようとして、失敗した。
劇場を巨大なお茶の間化した。
TVドラマの映画化は、お客さんが何を求めているかを熟考している。
ターニングポイントは『踊る』
角川映画とTV局製作映画の関係性。
メディアミックスによりイベント化した角川映画。そのパワーアップ版がフジテレビだ。
本広監督の世界観
映画らしさ、中途半端な映画らしさを捨てているところがすごい。
『砂の器』のカメダ、『天国と地獄』の煙突シーンを、オマージュというより、ある種罰あたりな、レインボーもなか、ピンクサファイアみたいなコネタのひとつにしている。
功罪
黒澤監督は、
せっかく劇場に足を運んでくださるのだから、ステーキの上にうなぎのかばやきをのせたような豪華なものを提供したい、と言った。
踊るは、お客さんは気軽にTVの延長でくる。
悪いスパイスもはいっているかもしれないけれど、ジャンクなお菓子を提供する、という方向転換をしている。
お客さんの好みに合わせた映画を作るという指標を作った。
当てるためにはこういう映画を作らなければならないのかな、と思わせたところ。
マニア心をくすぐる細かい作り込み。
コネタひとつひとつで仲間うちで盛り上がれる。
97年当時のネット環境。
ネット環境にある家は、6.4%
毎回電話をかけてプロバイダにつなぐ状況で、いまとは違う
ネット・プロモーション
97年。ネット広告費60億円 TV2兆円。
広告の仕方も確立されていなかった。
TVや映画に携わる人にはインターネットは関心がなかった。
当時ネット環境にいた人は、新しいものに取り組み、楽しさをまわりに情報発信していく人が多かった。
インフルエンサーとよぶ。
インフルエンサーをつかむと、情報がひろがっていく。
掲示板、サイトの作品でつかんだひとたち。
まわりの人たちも巻き込む
掲示板などに参加することによって、自ら情報を発信できる喜び。
自分や仲間の意見を番組の中でとりあげられる双方向性の感動。
今ではブログやツイッターであたりまえだが当時はなかった。
BBSの書きこみが現実に。
エンドロールでBBSの書き込みに反応して、公開初日に一斉に拍手、大合唱などが起こる。
スタッフと観客の共犯意識。
ネットユーザーが起す反応は読めない。読めないところが面白い。
スタッフが遊び心でいろいろな玉を投げてみる。
そのなかで、いい方向にいった事例。
TVとインターネット
プロモーションということで観ると、TVとネットの融合の成功事例
広く発信するTV
膨大な情報を伝え、限られたコミュニティーで深くかかわるインターネット
補完関係があって強力であるクロスメディアの手法を発展させてOD2につなげた。
TVとネットの組み合わせは誰でもできるものではない。
フジやほかのTV局はできるが、ほかの映画製作者はできない。
ITを使いこなせるものと使いこなせないものとの格差はある。
メディアデバイト=メディア格差が生まれていることが問題。
日本は予算もないので、ハリボテでごまかしているのではないか、という印象があるが、
お金がないぶん、ディテールにこだわり、言葉の使い方、間の開け方など、脚本を作りこんでいる。
これまでは文芸作品で行われていたことを、刑事ものでやった。
日本人の心性の二重性にぴったりあったのではないか。
自分は室井さんの表情に心をしめつけられる。
誰に共感するかで、自分の心理分析ができる。
いかりやさんのアップが長回しで・・はハリウッド映画では作れないもの。
それは立場性の美学があるから。
日本人特有の立場社会で、目をかけ息子のように思っている部下を守り切れなかった、おまえこそが本当の刑事だ、と思うその気持ちが伝わってくる。
ハリウッド映画を凌駕する繊細な心性をこめている映画。
本当の柳葉さんはアクティブな人だろう・・・室井さんもそのはずだが、じっと動かないことで緊張感が高まる。
一方織田さんはじっくりものごとを観察するタイプだろうと思う。
青島も考え込むタイプだと思うが、本来の自分を自己抑制している、本来の自分を抑えに抑えて爆発するところがたまらない。
そこを緻密に計算して脚本や演出のなかにおとしこんでいるところがただものではない。
空気を読みすぎる人たちのドラマであり、スリアミも読んだ上ではずしていることがわかる。
高度に読んでいるからこそはずせる、ある意味神経症的映画。
高度に読んでいるからこそ自然に見える。
これ以後、どの映画でもそうなった。
そうすると、現実でもそこまで空気を読むことを求めるようになった。
ハリウッドは火薬やCGで飽きさせない。
日本映画は、同調性、ふっとした間合いで笑わせる、これだけの神経症的カット割り、テンションでつなげている。
それ以降は恋愛映画でも文芸作品でも、カット割りにこだわらないといけなくなったところまで影響を与えている。
これは、ほめてない。
自分はまだ『踊る』世界で生きているのではないか、と思った。
『踊る』が提示したテンポや枠組が刷り込まれている感じがする。
『踊る』の感性がテキストとしてインストールされてしまっている怖さ。
プチホラーを感じている。
『踊る』以降、明らかに、観客・作品がどんどん劣化してひどいことになっている。
映画は商品か作品か、と作り手は悩みながら作ってきていたが、『踊る』以降は
作品じゃなくていいんだ、と明快に作る側が言っている。
マスコミが日本映画が元気になっているという記事を書くが、中身を知らないんだ。
TVにのっとられた映画業界。
あとでオンエアするのが前提だから、言葉狩り、差別用語も使えない、TV放送コードにかからないよう映画にも求められ、
映画じゃなくしてしまった。
TVを映画にしてしまった。
映画は映画で、TVはTVだったのに、その違いをとっぱらった。
映画料金が高いか?
人によっては、1本の映画にあったことで人生が変わることもある。
そういう映画と出会えたときは1800円は安い。
そういうものとしての映画がなくなってしまった。
映画の娯楽性による芸術性の排除してしまった。
文学とは、とどのつまり我を忘れさせるか、身にまさせるかと言った文芸家がいるが、
我を忘れさせるような映画を求めすぎている気がする。
我を忘れさせる映画は、出たとたん内容を忘れる。
亀山さんとは、TVドラマを作っているときに、何度かあった。
映画を非常に好きな人だった。それがどうして・・という気分。
犯人の背景を描くな、といっている。
犯人の背景を描き、犯人がつかまっても何も変わらないむなしさというのを描くものだと思っていたが、
全て全否定された。
多様な価値観の否定。
100人のうち10人(自分としてはひとりいればいい)いればいいと思っているが、100人ともいいと思えるものにしなければいけなくなった。
客ははいらなくてもいい映画はあるよ・・
でも、客がはいらないと作品を作ることができない
山にたとえると、頂上はいらない、裾野だけで勝負している感じ
人によっては登ることができる。
「シェーン」を子供のころに見たときは、子供の気持ちで観ていた。
オトナになってみると、三角関係の話だとわかった。
今は、そういう違う見かたのできるものがない。
お客さまは馬鹿さまだと思っている。
黙ってすわれば全部わかる、という作りはよくない。
客もちょっとは勉強しろよ、と思う。
当てるためには映画監督には頼まなくなってしまった。
商品があるだけで、作り手、監督の顔が見えない。
フジ、東宝・・としか見えない。
「記録」に残るが「記憶」に残らない。
この10年記憶に残る映画がない。
映画は記憶だと思う。
当時シネコンがでてきており、その波にのったことが大きい。
前年「もののけ姫」が出て、映画にお客さんがもどってきていた。
「HANABI」「うなぎ」「萌の朱雀」など話題になるものが出てきて、
日本映画は面白いんじゃないか、という機運がでてきたが、実際に見に行ってみると違うんじゃないか・・となった。
むずかしいかな、わかりにくいかな、というのはあった。
・・確かに(爆)
そのころ映画界の新旧交代があり、有名監督がなくなって重しがなくなった。
コンテンツとしての映画が作れるという意識的な変化もあったのではないか。
スピンオフがヒットしたのは『踊る』から。
亀山さんだと特番を作る感覚だろう。
そのスピード感とフットワークのよさでヒットにつなげる。
ビジネス・モデルとしての映画
視聴率で鍛えられているので、お客さんにうけるものがわかっている。
ひたすらお客さんを集める。
映画の世界は作家性、テーマ、監督の作品性、スターの新作・・としてみるところがある。
自覚なき映画観賞者。
「映画」ではなく「コンテンツ」として作る。
これまでは、テレビだったりイベント会場だったり・・今は映画館だが、たとえば次はバーチャル空間だとすると、そっちにいくだろう。
おきざりにされた映画業界は、閑散とした映画館しか残らない。
観客をかえることで映画を変えてしまった。
自分が学生時代おもしろいと思った「映画」と今の若い人が思う「映画」は違う。
若い人が思っているのは、おもしろいコンテンツ。
映画を見にいっている自覚がない。>自覚なき映画観賞者
次、何か面白い映画を見に行こうという観客ではけっしてない。
『踊る』以降、同じようにつくられたものは本当の映画ファンを育てたかどうかはわからない。
むしろ育てなかったかもしれない。
功罪
日本映画は、『踊る』以前以降にわけられる。
いまは、洋画不振。
20代の若い人たちは、アニメと日本映画しか見ない。
日本映画を見ようとするお客さんを大量に増やしたのが功
だが、日本映画ファンを増やしたか、というと疑問だ。
いまは、「泣ける」「笑える」とひとことでキャッチコピーがつく映画しか受けない。
考えさせる映画は受けない。
安直な感動にならしてしまった。
噛めば噛むほど味わい深く、噛みきれないかもしれないのが映画。
映画を見る本当の楽しみを理解させる客を育てるような作品を作らないと、映画業界の将来は暗い。
『踊る』公開初日の騒ぎは、77年宇宙戦艦ヤマトのヒットと同じ感じがして懐かしかった。
インターネットの掲示板を通して世間にひろめていったのが大ヒットの理由だろう。
TVシリーズを見て思ったが、キャラだてや音楽がアニメっぽい。
作り手もオタク、見る側もオタクっぽい、両者が幸福な出会いをした。
それを結びつけたのがインターネット
亀山さんは、「踊る」はやりたいことを全部やったという。
本広監督のおたく的資質をとめなかった。
そこにファンがついてきた。というところが、亀山さんと本広監督の共犯。
時代を読む感覚。
これでいくらかせごうかというより「俺たち楽しいんだからいいじゃん」としているところにお客さんがついた。
脚本を読むと、まっとうで真面目な話である。
シリアスな話をコメディにしている。
コメディタッチではあるが、鋭いところをついている。
だからみんなの心に残るのだ。
一番変わったのは観客。
お客さんに望まれるものを作れば受ける。
亀山さんたちは、客を追いかけて作ったもの。
シネコンの拡大でTV局製作の映画も増えたきっかけになった。
映画が軽くなりすぎた。が、悪いことではないと思っている。
これまでは、観客は巨匠の作品を仰ぎ見ていたが、今は、上から目線で観ている。
踊るのようなものばかりでは問題かもしれないが。
日本人はマゾヒストで、客が殺到し、立ち見をするような映画は見たくなる。
「踊る」以降はTV局は商材として作っている。
戦略ありき・・だが、それを感じると今の客はひく
1のとき、インターネットで盛り上がった
2は1よりその層がひろがった
もう7年前。ファンが『踊る』にどれだけ愛をもっているか。
3は?
もしかすると『踊る』が古く見えるかもしれない。
またそこから映画ビジネスをリードする観客がでてくるのではないか。
功罪
TV局が作り、映画会社は配給するだけになった
亀山さんにインタビューしたときの印象的な話
東宝の人が、映画をあてるためには、主人公が死ぬ映画は当たる、青島を殺してくれといわれ、リストまでもってきた。
亀山さんは、「なぜ、ここまで育てた青島を殺さなければいけないんだ!」と激怒した。
TV局がイニシアティブをもって映画を作り、宣伝してヒットした。
『踊る』は、TV局が作った映画のアイデンティティを確立した映画である。
罪
映画会社が流通会社になってしまったこと。
ビギナーズラックだった。
映画界の現状は横目に見ていて、日本映画がんばれと思いながらTVドラマを作っていた。
お客さんを楽しませるのは、大前提としてあたりまえ。
観客の心をつかむ。
それが仕事。
そうではないものは淘汰される。
フジテレビを歩いていても廊下のまんなかを歩けない。はずすとそのクールはつらい。
「踊る」は普通の仕事の中で、普通にやった。
言い方はよくないが、TVと同じことを堂々とやってのけた。
映画にいくから、と高尚にしたり大上段にかまえることはなかった。
映画界の人はものたりないと言うと思う。
木村大作さんが山にカメラをもっていって、山の寒さを映画で体験させるが、
自分たちは、山にいかなくても寒さは表現できますよ、とやっている。
そういうもの全部ひっくるめて映画的体験。
TV局映画はなぜ批判されるのか。
映画は誰のものか。
こっちはこっちで、あっちはあっちで・・全部いいと思っている。
仲間にはいれてもらいたいと思うけど、真中にいたいとは思っていない。
自分がみてきた映画には、ATGアート系作品、ハリウッド系作品いろいろあった。
文化、芸術を馬鹿にする気はまったくない。
ただ、自分たちはビジネスとして求められている。
功罪、何を変えたかといわれると、TV局が参入してきたことがいいことか悪いことかということになる。
いいことだと思いたい。
犯人の社会的背景は描かないことについて
犯人には人間ドラマがあり、どうしても芝居で勝ってしまう。
毎回犯人が芝居で勝って帰るのは、プロデューサーとして、後から(連ドラにずっと出ている)織田くんたちにブーブーいわれてもな、と思った。
そうすると、レギュラーの芝居を見せるにはどうしたらいいか。
例えば、ERは患者にドラマをもってこない
医者がメイン。
この形式にしようと思った。
刑事の数より犯罪が多いのだから、犯罪の個を描くのはいらない。
はいったときと出たときで何も変わらないが、
見ているときは、主人公に気持ちをもっていきたい。
犯人の社会的背景は描かない。何も変わっていないが、登場人物に入り込むように。
1のときはそんなことを全く思っていなかったが、だんだんわかってきた。
「面白い」より「面白そう」
「面白そう」が演出できていないと劇場に足を運ばない。
「面白い」ものを作るのはあたりまえ。
昔の映画を家で観て面白いものはいっぱいあるが、当時映画館にいかなかったのは、「面白そう」と思えなかったから。
「面白い」のはあたりまえ、「面白そう」だと思わせないとだめ。
きっと、『踊る』はそれができているんだと思う。
ビジネスでやらなければいけないので、その部分で腕を磨いている。
30分番組です。
収録は5月21日で、まだ映画が完成しておらず0号試写も見ておられません。
OD3公開記念で7月8月は日本映画専門チャンネルで織田裕二特集が放映されますが、まずは、その放映番組の簡単な紹介
『北の海峡』・『十九歳』・『BEST GUY』・『新説三億円事件』・『エンジェル君の歌は僕の歌』・『振り返れば奴がいる』『踊る大捜査線THE MOVIE1』・『2』
『県庁の星』・『椿三十郎』・『アマルフィ女神の報酬』
数々の伝説を作り続けている織田裕二。
織田裕二はどのように役になりきるのか?
織田裕二はどうして優れた作品を作り出し続けることができるのか?
OD2から7年かかった理由(和久さんが亡くなった)、OD3を始動できた理由(実際に湾岸署ができたこと、引越というアイデアができたこと)
できあがったチームにはいってくる新しいメンバーに気を使ったこと、7年ぶりにあったメンバーだがすぐに当時に戻ることができた
メンバーへのコメントとして、(深津ちゃんはまたきれいになって、どうしたんだ?・・ってどうしたんだ、ってぇ(^^; ユースケはいつも疲れてるし。)
室井さんは、役にぴったりの年齢になったetc
OD2のときはつまらないと言われたらどうしよう、というプレッシャーを感じながら違うものと闘っていたが、今回は演じることがうれしくてしかたなかった、
新たな踊るに出会えた感で楽しかったそうです。
本物の東京湾岸署ができて、外見は本物を借りている(確か隣のビルだったはず)、パトカーが撮影用と本物が並んでいて不思議な感じだったそうです。
たくさんキャラが出てくるので、脚本はすごくむずかしかったと思う、青島はオールマイティカードなのでなんでもできるが、ほかの人がこうするなら違う方向でいこう・・
ということでできたシーンが・・・たぶん除夜の鐘シーン(笑)
死んだり別れたりで涙が出るのは当たり前だが、よかったな、と理屈を越えた流せる涙がほしいな、とよくばったそうです。
Happyな涙ねぇ・・(^^;
「なんていって全然泣けなかったらごめんね」と一瞬カメラ目線(笑)
予想外の感動が生まれるんじゃないか・・うまくいったらほめて♥ともおっしゃてましたが(笑)
映画を見たあと、気持ちよく映画館を出られる、暑い時期の公開だけれど、「いいもん見たな」と高原の爽やかな風を感じるような気持ちで映画館を出られるんじゃないか、と思っているというお話でした。
実際ご覧になってみて、いかがでしたでしょうか?(笑)>ALL
織田くんが『青島俊作』に出会えて得たものは?
青島のキャラは好きだし、それでうまくいったのはうれしいが、青島と全く違うキャラで何か作りたい、青島にはできないだろ、というようなことをしたい。
でも、青島は青島で元気でいてほしい、そうです。
内田有紀さんからつながった1年ぶりのテレホンショッキング。
織田くんは、白シャツにGパンという鉄板のThis is ODA!なカッコ(笑)
いやーほんま、変わらんな。
いつも変わらず素敵です♪
いかりやさんが亡くなったことで『踊る』が止まってしまったこと、東京湾岸署から開署へのコメントを求められて織田裕二として出すのはどうかと、
青島で出したら、プロデューサーに火がついちゃったこと・・などなど
湾岸署は水上警察署と合併しているので白バイや船に乗らなければならないか、と、バイクの大型免許や1級船舶士の免許をとったそうです。
昔は撮影だと無免許でもよかったが、今はそうはいかない。
また、そういうことを求めるスタッフだから・・と。
(俳優という)この仕事には正解がないので、正解があり、通る通らないという正解がある試験は楽しかったそうです。
教官も年下で怖くなかったし(笑)
どころか、あとでいっしょに写真とってください、と言われたなんて(爆)
役得やなーーーーー
100分の1は、「湾岸署の刑事だという人」
あまりにレアすぎるので「刑事だという人」に変えたのですが0でした。
CM中、「湾岸署に行った人」をきくと6人。
さすがだ・・・(笑)
室井さんに、青島としてつないでおしまい。
「現場にいっていいのか?」(室井)に笑ってしまいました。
「キャストも踊る大捜査線」ということで、完成披露試写会の前に撮影されたようです。
織田くん、深津さん、伊藤くん、小栗くんの出演。
深津さん
「新しくメンバーが加わったように、自分も新しいことに挑戦しなければいけないな、と思った」
小栗くん
「初日の撮影が車のなかで青島さんとふたりの撮影だったが、すごい手汗をかいた。
うわ〜〜青島俊作がいる、と思った」
織田くん
「まったくそう見えなかった。堂々としていたよ。
(小栗くんについて)
『花より男子』を見ていて、オブラートのような空気をつくる人だと思っていた。」
小栗くん
「織田さんは、ずっとセリフの練習をしていて、ゴールのない仕事なんだとつくづく思った」
伊藤くん
「1年前に撮影の話をきき、すごくテンションがあがったが、楽しみにしすぎてなくなったといわれたらショックなので一度忘れました」
わかるな、その気持ち(小栗)と横でつぶやいてました。
和久さんが亡くなり、踊るはもう終わりだと思ったときに、東京湾岸署ができ、自分たちが本物を動かしたように、本物が自分たちを動かして作りはじめたと語る織田くん。
そこでしゃっくりする伊藤くん(笑)
力がわくする瞬間は?と尋ねられて、「ふろあがりのビールをのむとき。」と答えたものの、
「奥さん」と深津さんにささやかれ・・・
「行ってきます。いってらっしゃい♥ に力がもらえます。」
と答える伊藤くん。
伊藤くんは、5月に結婚したばかりで新婚さんです。
織田くんは知らなかったようです。
「やっぱり言いなおします。台本もらったときです。」と言おうとしたものの、おひとり様の織田くんに「もういいよ、つまんないから。」
とさえぎられてました(爆)
7年間おまたせしました。
いよいよ明日公開です。
と登場した織田くん。
ダークスーツに臙脂のネクタイという完成披露試写会と同じ青島スタイル。
今の気分は?
『お祭りというか海開きの前というか、どきどきしています。」
完成披露試写会は、いっしょに見て、
ライブ感のある映画観賞で、すごい経験をし、幸せな時間だったということです。
いっしょになって笑うというより、まわりのお客さんの反応を気にされていたようです。
7年ぶりの青島、変えたところ変えなかったところ。
変えなかったところはスピリット。
変えたところは、髪の分け目。TVシリーズに戻した。
踊るシリーズが始まったときの気持ちに戻ろうと、戻したそうです。
OD3での織田くんのアイデア。
君塚さんの脚本には何も書かれていないところがあり、青島は立っている・・何をしていいかわからないので、
冷静な青島だったらしないようなことをしないことをした。
青島が冷静でないほうが面白いんじゃないかと、ばかばかしいことをやっている
除夜の鐘シーン・・・
どうやったて無理なのはわかっており、見ているほうはあきれる。
笑われる行為をしているが、気持ちが浸透していったらお客さんが笑えない気分になるとうれしいな・・と思われたそうです。
笑いませんでしたが・・・ひきました(爆)
ファンからの質問
すみれさんと青島の仲は?
カップラーメンのシーンが映って、人間死ぬ前に大事な人をどうするか?のシーン
中学生めいたシーン。はっきり言えばいいのに!
なところです。
あのシーンが一番疲れたそうです。
13年いっしょにやってきたからこそできたシーンではないかと思っているとのこと。
なんというか。
あのシーンはそういう狙いだったんですね。
確かに、冷静じゃなくなっている青島の一途な気持ちは伝わってきましたが。
6時台にも7時台にも登場。
23日にフジテレビ球体展望台で行われた製作発表の様子です。
登場されたのは、織田くんをはじめとする湾岸署のメンバーと、新メンバー、初夏SPの内田有紀さん、和久さんの甥っこ伊藤淳史さん、新キャリア小栗旬さん。
これまでのレギュラーから雪乃さん、新城さんがハズれたのかな。
雪乃さんはきっと産休中でしょう(笑)
撮影シーンもいくらか流れ、期待度UPです。
映画館の特報に使われるかな、と期待したのですが、まだ映画館では最初の特報しか流れませんでした。残念。
1/31〜2/02の二泊三日織田裕二DepsツアーINお台場(OD3@TOKYO2010というらしい^^;)で行われたファンイベント
織田くんを囲んでのパーティの模様がめざましで流れる!
参加された方から「TV録画よろしくねー!」
と頼まれ、がんばりましたよ。
6時20分〜50分、7時20分〜50分まで予約録画。
いつもは30分過ぎに始まって45分には終わってるやん?<みたもんがち
セコイ私はこれでも長めに録画したのさ。
リアルタイムで見られる生活ではないので、帰宅後わくわくして再生。
えっ・・・唖然。
それが、それが・・・
延々と前日のグラミー賞の映像&アバター
マイケル・ジャクソンのお子たちの立派なご挨拶とか「This Is It」のPV映像とか。
そらファンでもないのに13回見たよ。DVDも買ったよ。>『This Is It』
でも、ここまで見せてもらわんでも(T^T)
肝心の織田くんの登場は49分!!!
げげ・・・1分しかない(涙)
舞台の上にちょっとハネぎみのヘアスタイルでスーツ姿の織田くん、亀P、なぜか真ん中に怪盗愛子。
どうも新しいポスターを盗むという設定だったもよう。
「僕もめざましに入って・・情報は全てめざましに渡します」(亀P)
「全てめざましで放送します!」という愛子さんに
「簡単に心を売りましたね」と笑いながらも、
「見てますか?おはようございます!」とカメラに向かい手をふる織田くん。
めっちゃ青島はいってる!!!
青島以外のなにものでもないわ・・・。恐るべし。織田裕二。
新しいOD3の青島ポスターがどーん!
会場一斉にきゃぁああああ♥♥♥
TV見てる私もきゃぁあああああああ♥♥♥♥
「いいんですか?あまりにも簡単に盗まれていませんか?」という織田くん
そこで、ぶちっ・・・・・(T_T)
涙、涙で、絶対録画している友達に聞きましたわ。
そのあと
「青島刑事は納得しなくていいです。ファンが納得したので盗ませていただきます。」という亀Pのお言葉とポスターをスタジオでお披露目しておしまい。
だったそうな(爆)
1分・・・せいぜい2分ですか(^^;
その後、友達が撮影して送ってくださった青島ポスター画像を新たな待ち受けに設定いたしました。
前回のカモン札束青島画像から7年。初めて変える気になりましたわ♥
というわけで、今回のツアーに参加された千里さんから詳しいレポをいただきましたので、イベント分室にアップさせていただきました。
God Bless You(笑)>千里さん